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Web/紙面連動企画 「市場を掘り起こせ 〜Anagran特集〜」
第1回:「ルータ市場 〜成熟期から変革期へ〜」
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現在、ルータ市場で40%以上のシェアを占めるシスコシステムズのルータ製品が誕生したのが20年ほど前。その間、まさに爆発的と形容できるほどインターネットは普及し、関連市場も急拡大してきた。企業活動だけでなく日常生活においても、インターネット、IT、情報システムなどは不可欠な要素。しかし、市場の急成長にともないサービスの多様化が進む一方で、その核となるルータ製品は、長い間"パケットルータ"のまま。ネットワークの高速化とブロードバンドアプリケーションのさらなる需要拡大に向けては、パケットルータだけでは対応できなくなる可能性がある。そこで、いま脚光を浴びているのがフロールーティング技術である。
ルータ市場が急成長したのが1990年後半から2000年初め。企業のインターネット活用が急速に進んだほか、急増するインターネットトラフィックに対応するために通信事業者が設備投資を加速させたことなどが主な要因だ。しかし、現在のルータ市場を見ると、成長期に比べて特段新しい動きはなく市場の勢力図にも大きな変化は見られない。つまり、ルータ市場は完全に成熟期に達した。そして、成長期・成熟期を経て"変革期"に向かおうとしている。
各種通信サービス料金の低価格化が続く中で、通信事業者が設備投資を抑制する傾向が続いており、1990年代後半のようなハイエンドルータの大規模導入は見込めない状況にある。また、通信事業者はより高性能の製品を安価な価格で購入する傾向が強くなった。実際に製品の性能は向上しており、1台で従来製品の複数台に相当するパフォーマンスを実現している製品も少なくない。高性能ルータを採用することで、通信事業者は導入台数を少なくでき、コスト抑制を行っているのだ。
また、ここ数年、ルータ市場を牽引してきたSOHO分野においても、変化が現れつつある。企業ユーザ全体のルータ需要が減少する中で、2001年以降SOHO分野では、ハイエンド、ミッドレンジ、ローエンドなどの他分野がマイナスに転じる中でも出荷ベースで唯一2桁台の成長率を続け、市場を牽引してきた。しかし2003年以降はその反動からマイナスに転じるという調査結果も報告されている。
成熟期であるとともに、冷え込んでいるのが現在のルータ市場の現状と言える。ただ、市場を活性化する要素として、業界が注目しているのがNTTが進めている次世代ネットワークの構築。2002年11月に発表した構想では、さまざまなネットワーク制御技術や光関連技術が融合する将来像が描かれており、すでに、NTTは国内ベンダーと協力してGMPLSの相互接続や、次世代フォトニックネットワーク上での動画像伝送を実証している。NTTはこの次世代網構築に2007年までに約5000億円の設備投資を予定しており、ハイエンド向けルータ市場全体に大きなインパクトを与えることが予測される。
国内ルータ市場を活性化するもう一つの要素としては、企業ユーザの動向である。ブロードバンド回線を利用したインターネットVPNやIP-VPNなどのアクセス回線向けネットワーク構築需要が堅調に推移しており、冷え込んだ市場を活性化させるような動きが目立つ。
ルータ市場を成熟期から変革期へ後押しする1つのトリガーとして注目されているのがフロールーティング技術を用いた「フロールータ」である。
次回はフロールータの機能や特長を紹介する。
第2回: 「フロールータ 〜すべてに優位性ある夢の装置〜」へ
※本記事は、株式会社 電経新聞社発行の「電経新聞」06年03月06日付記事を転載しております。
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