imatrix MatrixScan 迷惑メール対策

導入事例(株式会社メディアッティ・コミュニケーションズ様)

既存メール環境の変更なしに導入可能な“透過型”スパム対策アプローチの実力

全国7つのCATV局を統括する運営会社の株式会社メディアッティ・コミュニケーションズ(以下メディアッティ)は、インターネットサービス「Mediatti NET」におけるスパムメールの急増に頭を悩ましていた。その同社が、いくつかのスパム対策製品を検討した結果選定したのが、アイマトリックス株式会社(以下アイマトリックス)のスパム対策アプライアンス「マトリックススキャンAPEX」である。本稿では、メディアッティが同製品を選んだ理由やその導入効果を探る。

スパムメールの急増で通常のメールの遅延も懸念

株式会社メディアッティ・コミュニケーションズメディアッティ・コミュニケーションズは、グループ内のCATV局に対して、コールセンターや課金・顧客管理システムなどの共有化、資機材・番組の共同購入、共同マーケティングといった支援サービスを提供するMSO(Multiple Systems Operator:統括運営会社)である。同社は現在、グループ内各CATV局の加入者に対して、多チャンネル放送「Mediatti TV」や高速インターネットサービス「Mediatti NET」を提供している。

そうしたサービス提供を進めるなかで最近、1つの問題が浮上してきた。Mediatti NETのユーザーから「スパムメールが多くて困っている」という問い合わせが目立って増えてきたのである。メディアッティのインフォメーションテクノロジー部で課長を務める鈴木里菜氏は、次のように語る。

「以前よりスパムメール対策として、希望するお客様にメールのフィルタリングサービスを提供していました。しかし、それだけでは防げないスパムメールが増えてきたのです」。

この状況を放置すれば、スパムメールでユーザーに不愉快な思いをさせ続けてしまうことになる。加えて、将来的にはメールシステムにおいて、宛先不明のスパムメールに対するエラー返信処理の負荷が高まり、通常のメール処理が遅延することになりかねない。そこでメディアッティは、新たなスパムメール対策に乗り出すことになったのである。

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前提条件は既存メール環境を変更なしで導入できること

ただし、スパムメール対策を強化するために新たなソフトウェアやアプライアンスを導入するとしても、既存のメールシステムに闇雲に追加すれば済むという話ではない。先の鈴木氏の言葉にあるようにメディアッティでは、すでにメールフィルタリングサービスを提供している。そこに新たな製品を別途導入したら、ユーザーにとっては、別のスパムメールの隔離ボックスが増えたり、メールサービスの利用方法が変わったりと、混乱のもとになりかねない。

また、メールシステムの大幅な構成変更が必要となった場合、システム構築や信頼性の検証などに多額のコストと長期の作業時間を要することは目に見えている。

「メディアッティのメールサービスでは、SMTPサーバからLDAPサーバへ各ユーザーの設定内容を問い合わせ、ユーザーごとにどのようなフィルタリングルールを適用するのか、さらにはウイルスチェックも実行するのかといった判断を行っています。新たなスパムメール対策を追加するにしても、この仕組みは崩せませんでした」(鈴木氏)。

こうした理由からメディアッティでは、「メールシステムのインフラを変更することなく、既存のメールフィルタリングサービスと連携して利用できること」(鈴木氏)という前提でスパムメール対策製品の導入検討に当たった。そうしたなかで、情報システムの構築で以前から取り引きがあったSIerの株式会社テリロジー(以下テリロジー)から提案を受けたのが、アイマトリックスのスパム対策アプライアンス「マトリックススキャンAPEX」だったのである。

透過的にメールを処理する「マトリックススキャンAPEX」の動作例
図1●透過的にメールを処理する「マトリックススキャンAPEX」の動作例。このトランスペアレント型という特徴は、数々のメリットを生み出している。

この案件の前からテリロジーは、マトリックススキャンAPEXに注目していた。同社は以前から、今日のユーザーが既存メールシステムの構成変更なしに導入でき、処理速度が高速なスパムメール対策製品を求めていると考えていた。そのニーズにマッチした製品を市場から探した結果、マトリックススキャンAPEXに行き当たったのだ。

アイマトリックスの市場開発部長を務める山本剛正氏は、「マトリックススキャンAPEXは、オンメモリでSMTPのセッションを透過的に処理する、完全な“トランスペアレント(透過)型”のスパム対策アプライアンスであり、この製品を通過するメールに何らかの変更が加わるということはありません。これは、既存のメールシステムに変更を加えずに導入できるということを意味しています」と、同製品の特徴を語る(図1)。

このトランスペアレント型という特徴は、本体内部でメールのスプールを行わず、メールの配送責任がないというメリットにもなっている。一般的なスパム対策アプライアンスでは、内部でメールをスプールするため、仮に故障した場合はメールが損失することになる。メールをスプールしないマトリックススキャンAPEXは、原理的にそうしたメール損失が発生しないというわけだ。

さらに、パフォーマンス面でのメリットもある。ハードディスク上にスプールしてからメールをスキャンする製品に比べて、完全にオンメモリでメールを処理するマトリックススキャンAPEXは、処理の高速性に関して圧倒的なアドバンテージがある。

もちろん、スパムメールの検知率を高めるための仕組みも提供されている。マトリックススキャンAPEXは、スパムメールに関する最新情報をスパム検出センターにリアルタイムに問い合わせて自動的に取得する。このため、新たな形態のスパムメールにも迅速に対応することができる。

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検証でスパム検出精度や信頼性パフォーマンスも好結果に

メディアッティは、数社のスパム対策アプライアンスなどを比較検討したうえで、マトリックススキャンAPEXの採用を決定、2007年11月に導入した。同社では現在、「ロードバランサの配下にSMTPサーバとマトリックススキャンAPEXを並列に設置する」、「ロードバランサとSMTPサーバの間にマトリックススキャンAPEXを挟み込む」という2つの形態で、同製品を運用している。

鈴木氏によれば、「いずれの運用パターンでも、既存のシステム構成に手を加えることなく、そのまま追加設置するだけで済みました。LDAPサーバとのやり取りもGUI上で簡単に設定でき、半日ほどですべての作業を完了しました」という。同氏が指摘するように操作性の高いGUIもマトリックススキャンAPEXのすぐれた特徴の1つだ(画面1)。

メールの設定画面  各種設定画面
画面1●マトリックススキャンAPEXのメール設定画面(左)。操作性にすぐれたWebインタフェースから一元的に各種設定を行うことができる。わかりやすいスパムレポートも提供される(右)

マトリックススキャンAPEX導入後、メディアッティでは約1ヶ月間にわたってトライアルを行った。その中で、「パフォーマンスや信頼性、スパムの検出精度など、すべての面で良好な結果を得られました」と、鈴木氏は同製品を高く評価する。

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「スパムが減った」――感謝メールが来るほど顕著な導入効果

現在、マトリックススキャンAPEXによって実現したサービスは、「迷惑メールスタンプサービス」という名称で提供されている。これは、申し込みのあったユーザーに対して、スパムと判別されたメールの件名に特定の文字列をスタンプ(追加)するというサービスである。具体的には、スパムと判断したメールには“[SPAM]”、スパムの疑いがあるメールには“[SUSPECT]”という文字列を件名に追加し、通常のメールと区別できるようにしている。また、スタンプされたメールに対する処置については、スタンプが付加されたメールでも通常どおり受信する“受け取る”、Webメール上の専用の隔離フォルダへ自動的に移動する“フォルダへ移動”、自動的に削除する“破棄”といったアクションをユーザーが選択できるようになっている。

同サービスに対するユーザーからの評価も上々だ。「マトリックススキャンAPEX導入後は、スパムメールに関するお客様からのクレームが激減しました。反対に、『スパムメールが減って、とても使いやすくなった』というメールまでいただいたのです」(鈴木氏)。

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Mediatti NETサービス全体の将来的な改善にも期待

マトリックススキャンAPEXの導入はメディアッティにとって、当初は想定していなかった副次的な効果もあったという。

「監視(アラート)機能によって、メールの流量やスパムの割合など、メールの運用状況をリアルタイムに可視化し、正確に把握することが可能になったのです。こうした客観的かつ定量的な情報は、今後のメールシステムのチューニングやMediatti NET全体としてのサービス改善にも、大いに活用できそうです」(鈴木氏)。

メディアッティでは、メールインフラのマネジメント面にもマトリックススキャンAPEXを役立てていくことを検討している。例えば、受信メールのみではなく、送信メールに対するスパムメール対策の実施、メールサーバの負荷増加にあわせたリソースの増強計画、といったことを考えているという。

 

※文中の会社名及び商品名は各社の登録商標です。

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